食事に関しては、僕とパートナーは安くて美味しいものを是とするコスパ重視の考え方を持っている。
そんなふたりが、ミシュランで星のついてる高級レストランで食事をしようと思い至ったのは、Netflixでやっている木村拓哉主演の「グランメゾン東京」というミシュラン三つ星獲得を目指すシェフのドラマにを見たからだ。
これまで全くといっていいほど高級嗜好ではなかったのだが、その世界に興味を持ち、「じゃぁミシュランの星付きレストランで食事をしてみよう」ということになり、なかなか機会がないことなので、まとめてみる。
食事をしたレストラン
訪ねたお店は、クロアチアのドゥブロヴニクにある地中海料理のお店、Restaurant 360 というクロアチア料理、地中海料理を提供するお店にした。
パートナーが、肉より魚が好きで、ちょうどアドリア海沿いを自転車で走っているタイミングだったので、魚料理を楽しむにはちょうどよいと思ったからだ。
僕らは、それぞれ別々のテイスティングメニューを注文した。
パートナーはシェフ Marijo による手作りの特製料理をセレクションしたコース「SUMMER 2024」、僕はドゥブロヴニクのルネッサンスの伝統料理を現代風にアレンジしたコース「REPUBLIKA」を注文した。
めったにない機会だったので、料理は全てシェアした。
注文した料理
両コース共通のスターター
注文したワイン
両コース共通のデザート
お会計は、コース料理が186EUR/人、ワインが約16EUR/grassで、合計445EURだった。
「美味しい」というより「interesting」
大前提、美味しいか美味しくないかといえば、もちろん美味しかった。
ただ、相対的に料理の美味しさよりも、そこでの食事体験の興味深さの方が勝った。
美味しさだけで言えば、フヴァル島で購入した19EUR/Lのオリーブオイル農家から購入したものの方が、ここで出されたオリーブオイルより美味しかったと感じたし、食事に関しても自転車旅中に食べたピザのほうが美味しかったと感じた。
食事体験としては、なかなか得がたい体験で、とても興味深く楽しめた。
まずは、料理の盛り付け。
細部にまでこだわった手抜きのない盛り付けで、種類としては芸術鑑賞の体験に近いおもしろさがあった。そして、この盛り付けがより食べる人の集中力を料理に向けることを手伝い、マインドフル食事をするのを促進するように感じた。
次に、料理の食感。
盛り付けを全て崩さないように丁寧に一口大に分けて、口に入れると、3,4種類の異なる食感が、いいバランスに合わさって、口内を楽しませてくれる。
そして、この料理の盛り付けや食感に、作り手の明確な意図を強く感じられた。
今まで、食事の際には、作り手が対面しない限り、その作り手の意図をここまで強く感じたことはなかった。
そして、店内の雰囲気。
料理の内容が伴わない雰囲気だけのお店は好きではないが、内容がある料理をいい雰囲気のところで提供されるのは、とても気分がいいものだった。
料理の盛り付けが料理への集中度を高めるのを促進するなら、店内の雰囲気はその料理体験をじっくり味わうの促進させてくれるように感じた。
その他、思ったこと
ミシュランの星付きレストランでの食事とは直接関係ないが、パートナーと同じ体験して、同じことに興味を持つことって素晴らしいなと思った。
残念ながら、今回は高級料理を食べ歩くことがパートナーとふたりの趣味になりそうにはなかったが、パートナーと同じ体験をすることで、同じことに興味を持つ可能性が上がり、結果として共通の趣味ができる確率を高めてくれるように思う。
共通の趣味があれば、その趣味を通じてパートナーとより長い期間楽しく一緒に過ごすことが容易になると思う。
最後に
値段が値段だけにコスパは低いが、食事というよりはひとつの体験というカテゴリで、特別な日にこういった体験をするのも悪くないなと思った。頻度はお財布と相談ですね。