思い出を「替え歌」で残すというアイデアが、想像以上によかった

素晴らしい体験をすると、未来その思い出を振り返るために、様々な方法で記録に残したい思うものだ。
一般的な方法は
- 画像
- 動画
- 文章:日記、ブログなど
あたりではないだろうか。
実際、自分自身も主に上記の3つの方法で思い出を記録として残してきた。
今回、世界を旅する中で、上記の3つの方法に加えて「替え歌」を通して記録に残すのがとてもいいと思ったので、そのことについて書いていく。
「思い出」を呼び出すトリガーは多い方がいい
僕は、思い出は様々な方法で記録して、それを思い出せるトリガーを多く持つことは、豊かで幸せな人生を送る上でとても大切だと考えている。
「人生でしなければならない一番大切な仕事は、思い出づくりです。最後に残るのは、結局それだけなのですから」
金を払って得られるのは、その経験だけではない。その経験が残りの人生でもたらす喜び、つまり記憶の配当も含まれているのだ。
じゃぁ、記憶の配当、つまり思い出から得られる配当をの恩恵をより大きくするためには
- 思い出をたくさんつくる
- 配当の回数を多くする
という2つのアプローチがある。
前者は、パートナーと世界一周の旅を通じて実践中で、今回のアプローチは後者にあたる。
配当の回数を多くするには、日常生活で記憶にアクセスするトリガー増やすことが有効だと思う。
思い出を「替え歌」で残すメリット
覚えやすく、忘れにくい
歌詞を覚えるのは、同じ文章量の音楽のついていない詩を覚えるより、はるかに簡単だ。
その結果、長期的に歌詞に紐づく記憶を覚えておくことができる
ツールいらず、思い出せる
写真、動画、文章での記録は、記録媒体へのアクセスが必要だが、替え歌は記憶しやすいく忘れにくいため、記録を呼び出すのに何の道具も必要としない。
とはいえ、長期間歌わずにいると忘れると思うので、どこかに歌詞は書き留めておいた方がいいだろうが。
ネタになる
カラオケの際、人に思い出を紹介する際、ネタになっていいかなと。
ただ、これはあくまで副次的な産物だ。
思い出を「替え歌」として残す手順

1.思い出に残したい体験にマッチする曲を選ぶ
メロディーがしっくりくるものを直感で選ぶ。この時は、歌詞をどう変更するとかは特に考えない。
実際に以下で紹介する「パミールへの気持ち」を作成した際は、Amazon Musuc のオフラインの環境下でも再生できるようダウロードしていた10曲前後の中から直感で選んだ。
2.選んだ曲を歌詞を、自分の体験に合わせて変更する
意識したポイントは、後から記憶として思い出しやすいように、定量的な数字や、固有名詞などをなるべく沢山盛り込むようにしたこと。
「パミールへの気持ち」の歌詞を作成した際は、パミール高原の車の移動時間を利用して作成した。移動時はいろんな発想も出てきやすいのか、歌詞の作成もスラスラ進んだ。
実際に作成した歌詞
太字:歌詞
通常文字:歌詞に紐づく出来事、気持ち
曲名:パミール高原への気持ち
あいみょんの「裸の心」のパロディ
いったいこのままいつまで
ドゥシャンベにいるつもりだろう
タジキスタンの首都ドゥシャンベの滞在予定は、もともと2日だった。ところが、旅行の予定を決めることに時間がかかり、想定外に滞在が延びていた。
だんだん自分の選択を
迷ったり悔やんだり
いくらいくらと 尋ね続けながら
今日まで 交渉して決めたよ
パミール高原への旅行する方法、以下2パターン。
- シェアタクシーとヒッチハイクで自力で行く
- メリット
- 費用を抑えられる
- 自分たちのペースで旅ができる
- デメリット
- 何日かかるかはっきりしない
- 行きたい場所に行けるとは限らない
→公共交通機関が発達してなく、人が集まったら出発するシェアタクシーと、運に大きく左右されるヒッチハイク移動が基本となる
- 車をチャーターして行く
- メリット
- 行きたい場所に行ける
- 旅の予定が立てやすい
- デメリット
- 高額である
- (事前にある程度ドライバーと計画を立てるが)自分たちのペースで旅できない
上記を吟味して、最終的に後者を選択した。
そこで、数社の旅行代理店に問い合わせて、値段や旅程の交渉をするのだが、なかなか思うように進まなかった。
迷ったのは、最初に提案された会社がそこそこの条件を出してくれたので、即決するかどうか。
悔やんだのは、他の会社と比較することを選択し、そのために最初の会社への返信が遅くなり、結果として最初に提案された条件を得ることができなくなったこと。
8日間 20万円
最終的に、8日間の旅程で1280USD(約20万円)の金額を提示した会社にした。
金額に含まれるのは、以下の内容だった。
- 車のレンタル代
- ガソリン代
- 車を運転してくれるドライバーの報酬
そのため、宿泊費や食事代は別途支払った。
この金が 実りますように
少しでも少しでも そう思わせて
今、われら 旅をしている
未開のパミール 目指して
情報が少ないパミール高原の旅が、少しでも支払っただけの価値が感じられるいい旅になればいいなという気持ち。
バイバイ愛しの キルギスと
私の 友達Nael
タジキスタンの前に訪ねた国で、特に好きだったのがキルギス。
アリティアラシャンの登山&乗馬、イシククル湖でのキャンプ、スウサミルという小さな村でのホームステイ、そしてヒッチハイクをしていた時に乗せてくれたNael、素晴らしい体験の連続だった。
Welcomeされたよ とてもね
互いに分かり合えた
特に、スウサミルでのホームステイ、それから車で乗せてくれたNaelにはとてもWelcomeされた。
スウサミルでは、親戚一同が集まる食事に参加させてもらったり、子どもたちと一緒に遊んだり、食事をごちそうになった。
Naelには、車に乗せてもらっただけでなく、食事代、ホテル代も含め、時間をともにした4泊5日、一銭もお金を出させてはくれなかった。
Nael とは、4泊5日の間に深く話をして、Naelのこと、そしてNaelの宗教(イスラム教)のことへの理解も進んだ。一方で、われらのこと、侍について、仕事と家族の優先順位、過労死、自殺などについての、われらの見解をお伝えした。
どんな体調も 受け止めてきたの
今まで沢山の 下痢を超えた
そして今も
これまで、何度も体調不良になった。台湾での胃もたれ、ラオスのサムヌアからルアンパバーンへの地獄のバン移動、ネパールのジョムソンでの食中毒、インドでの熱中症など。それを受け止めてきた。
特に慢性的に悩まされたのが、下痢の症状だった。そして、それを乗り越えてきた。(今回の旅も下痢状態からのスタートだった)
この旅の 行く先こちら
カライフム 次ジゼフ
ガラムチャシュマ
ビビファティマ パノラマビュー
ジェロンディ ホログ カライフム
パミール高原8日間の旅は、上記の順路で進んだ。
カライフム:タミール高原 旅への定番の1泊目となる場所。ドウシャンべから車で6時間程度の場所、例に漏れずこちらに宿泊。
ジゼフ:村人いはく、12家族人口60人ほどの村。片道2.5時間歩いて、景色を楽しみながら村へたどり着いた。
ガラムチャシュマ:温泉が湧いていて、ガラムチャシュマ温泉を楽しんだ。
ヒビファティマ温泉:こちらは、妊娠や安産にいいと云われている温泉。
パノラマビューポイント:運転手いはく、頂上は標高約5000m。とにかく寒くて、途中でひょうも降り始め、景色を楽しむというより早く暖かいところに行きたいという気持ちが勝った。でも、行けたことはよかった。
ジェロンディ:こちらも温泉スポット。硫黄泉成分強め。次の日、比較的朝ゆっくりだったため、朝風呂も堪能。
ホログ:この旅で最も綺麗な宿泊先。体調も回復してきて、晩御飯にはインドカレーを楽しんだ。
カライフム:向かう道中、爆破工事のため 道が通行止めになっており、想定よりかなり時間がかかった。
あの食事しなきゃよかったと
あの時も あの夜も思っていたの
下痢になるたびに、原因となったであろう食事のことを小さく後悔した。
今、われら また旅をしている
ボイカとヒッチハイカーと
パミール高原への8日間の車旅のドライバーを務めてくれたのがボイカ。
そして、われらは2人で後部座席に乗車していたので、ボイカが道端で乗りたそうな人がいると随時停車して、助手席に人を乗せていた。
この旅が 実りますように
大丈夫 ふたりで
そうしていこう
このパミール高原の旅がいい旅になるようにと祈る一方で、この旅をよりよいものにするかどうかもわれらの旅に対する関わり方、振る舞いにかかっていると自覚し、そこにベストを尽くそうとしていた。
今、われら 旅をしている
絶景に温泉 楽しんで
パミール高原の車旅は、特に絶景と温泉を大いに楽しんだ。
最後に
パミール高原の旅行中に歌詞を考えながら、口ずさみ、移動の車内で大いに楽しんだ。
これから先も、この替え歌を通じて、パミール高原の思い出を楽しめると思うと、とても嬉しい気持ちになった。