「料理が得意な人」ではなく「食を一緒に楽しめる人」を選ぶべきだと思う理由

 
「どんな異性がタイプですか?」
という質問に対して
「料理が得意な人」
という答えを、どこかで一度は聞いたことがあるのではないだろうか。
 
僕も過去に何度かそういったやりとりを聞いた記憶がある。
 
パートナーと一緒に過ごす時間の中でも、食事の時間は特に幸せな時間に分類される。
 
では、なぜ自分はパートナーと食事をする時間が幸せなのかについて気になって考えてみようとしたところ、
ふと思い出されたのが、冒頭に紹介したやりとりだった。
 
 

「料理が得意な人がいい」という人の心理

まず「料理が得意な人」がいい、という人の発言の背景について考えみる。
 
間違いなさそうなことは、美味しい料理を食べたいのだろう。
 
では、なぜ美味しい料理を食べたいのか。愚問かもしれないが、美味しい料理を食べると何かしら幸せな気分になるからだろう。
 
もしこれがロジックが正しければ、その人は食事を通して幸せになりたいのである。
 
 

食事において人を幸せにする要素

 
では、食事において何が人を幸せにするのか。
もちろん、料理の味という要素はあるだろうし、その占める割合も小さくないだろう。
 
他にはどんな要素があるだろうか。
思いつくままに列挙してみる。
  • 食の好み
 →例:同じものを好むのか、自分が大好きなものをパートナーが嫌いなのか
  • 一緒に食べる人のリアクション
 →例:美味しい美味しいと言いながら幸せそうに食べるのか、ノーリアクションで食べるのか
同じものを一緒に食べて、食べた感想にについて共有する。
  • 食事のリズム
 →例:起床後すぐご飯食べたい、朝は食べないのか
  • 食に対するスタンス
 →例:食事は食と会話を楽しむ最高のエンタメなのか、ただの必要栄養接種の時間なのか
  • 食事に対するコメントの自由度
 →例:遠慮なくコメントしたいorしてほしいのか、作ってる人失礼だからネガティブコメントしたくないorしてほしくない
 
注意点として、人によってなにの重要度が高いのかはそれぞれだし、どの項目の重要度が高いかもそれぞれだ。
大切なのは、お互いマッチしているか、あるいはマッチしていない項目に関しては理解しあえるか、である。
 
こうして列挙してみると、料理の上手さは、食事を楽しむ上で重要な項目であるかもしれないが、たくさんあるうちのひとつの要素でしかない、と理解してもらえるのではないだろうか。
 
ちなみに、僕のパートナーはとても料理が上手、という訳ではない。
(誤解のないように言っておくと、本人に質問した結果得られた自己認識をもとに記載している。)
しかし、「食を一緒に楽しめる人」かというと、特大の◎だ。
 
食の好みは似ているし(正確には、最初はそうこまで似てなかったが似てきた)、
食べた時のリアクションは大きくて見てても楽しいし(こちらも、以前に比べてリアクションが大きくなった)、
食事のリズムも基本、基本昼と夜と同じだし、(こちらは、一緒に暮らすようになって、パートナーがいつの間にか順応してくれた)
食に対するスタンスも、食事は2人で楽しむもの!という共通意識があるし、
食事に対するコメントは、お互い遠慮なく言い合うスタンスも一致している。
 
食事の時間はこの上なく楽しい時間のひとつになっている。
 
 

パートナー選びの条件とするなら

 
もし、パートナー選びにおいて、「料理の上手な人」という項目を持っている人には、「食を一緒に楽しめる人」か、という観点に変更した方がいいんじゃないかと思う。