投資の観点から考える「自立」と「パートナーシップ」

金融市場は、興味深い局面を向かている。
アメリカ国際は247年ぶりの暴落をしていて、ビットコイン現物ETFの承認は間近だと暗号通貨市場は盛り上がっている。
2024年からは新NISAと制度も始まり、以前にも増して投資に関する関心が高くなってきている。
 
The rout in US Treasurys is now the worst bond bear market of all time
 
2004年上場「金ETF」の歴史が示唆する、ビットコインETF承認後の相場への影響
 
投資の観点から、「自立」と「パートナーシップ」について考えると気づきがあったので書き留めておく。
 

「自立」とは

 
辞書的には、下記の意味だそうだ。
《名・ス自》自分以外のものの助けなしで、または支配を受けずに、自分の力で物事をやって行くこと。 「―心が強い」
 ┗引用元:Oxford Languages
 
また、脳性まひで電動車いす生活をされている小児科医の熊谷晋一郎さんの言葉を借りれば
「自立とは依存先を多数持つこと」
ということだ。
 
自分の頼れる先を集中させるのではなく、分散させるということ。
投資用語を使うなら、頼り先の分散投資である。
 
 

「分散投資」のメリット

 
金融投資において、投資先を分散させる主なメリットは、リスクが低減できることだ。
ひとつの商品で損失が発生してもほかの商品でカバーできるからだ。実際にこれは、「現代ポートフォリオ理論」というノーベル経済学賞を受賞した理論にも裏打ちされている。
 
では、熊谷晋一郎さんの例における分散投資のメリットは何だろうか。
これも同様に、特定の頼れる先が何らかの理由で頼ることができなくなったとしても、他の頼れる先があることでカバーできることだろう。
 

「分散投資」の前提

 
分散投資の前提として、未来が予測できるものでなく不確実なものであるということを前提としている。
もし、未来を高い確率で予測できるのであれば、分散投資など必要なく、最も恩恵をもたらしてくれるであろう対象に集中投資をする方が、高いリターンを得ることができるからだ。
 
金融投資の文脈で言えば、どの資産が値上がりするかが不確実であるから分散投資をするであるし、熊谷晋一郎さんの自立の文脈で言えば、いつ誰が頼ることができなくなるかわからないから、頼れる先を増やしておくということだ。
 

「パートナーシップを極める」という「集中投資」

 
僕は、愛する人とのパートナーシップに対して、集中投資をしている。
もちろん、僕の人間関係はパートナー以外にもいるので、他の人間関係に全く投資をしていないという訳ではないが、だいぶ偏っているように思う。
 
パートナーシップを極めるという投資の主なリターンは、メインは「豊かさ」「喜び」「幸福」といった非物質的なものである。
 
僕がパートナーシップに集中投資するのは、集中させることによるリスクを補って余りある莫大なリターンがあると確信しており、それは決して不確実なものでもないと考えているからだ。
 

「人間関係のポートフォリオ」の考察

 
2023-12-04追記
僕はパートナーシップに集中投資をするとして、どのような「人間関係のポートフォリオ」を築くことがいいのかも、考察してみることにする。
 
ポートフォリオ
投資における「ポートフォリオ」とは、資産の組み合わせや、その比率のことを言い、持っている資産のリスクとリターンのバランスを見るために使います。
 ┗出典:ウェルスハック
 
上記を参考に、「人間関係のポートフォリオ」を定義すると
人間関係における「ポートフォリオ」とは、人間関係の組み合わせと、その資本投下比率のことで、人間関係におけるリスク(人間関係への投資から得られる幸福と不幸のばらつき)とリターン(人間関係の投資から得られる幸福)
 
ここからは、完全に感覚的な話になるが、僕の場合ざっくり下記のイメージである。
パートナー:60%
家族・親族:15%
友人:15%
その他:10%
 
補足として、パートナーは1人に対して全体の60%なのに対して、「家族・親族」「友人」「その他」は複数人に対して全体のパーセンテージという点だ。
 
この考察が実際の生活でどう生かされるかは分からないが、幸せについて色々な角度から考えることには極めて大きな意味があると感じる。
何が本当に自分を幸せにするのか、何が自分の人生を本当に豊かにするのか、こういったことに感度の高い人が世の中に増え、幸せな人が増えたらいいなと思う。